石の上にも3年
09年11月01日
No.1332
今年も11月となった。あと2ヶ月で今年も終わりだ。
ところでこの11月で永田町徒然草を“原則として”毎日更新するようになって満3年となった。3年前、自公"合体"政権は盤石のように見えた。小泉首相の後を継いだ安倍首相は、得意げに“憲法改正を内閣の使命とする”と宣言した。一人のリベラリストとして、右翼反動の安倍首相に憲法改正をさせることなど容認できなかった。『月刊マスコミ市民』に頼まれて、私は憲法改正問題講座「昭和憲法とは!?」の執筆を始めた。これと相まって白川サイトを再開したことにより、私の政治活動がまた始まった。
憲法改正問題講座「昭和憲法とは!?」は11回で終わった。このシリーズは、私が長い間憲法について考えてきたことを整理するには良い機会であった。私はこの3年間に4冊の著書を発行してきたが、付録として掲載するには少し長すぎるので見送ってきた。しかし、白川サイトでは見られるので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。最近の民主党政治について私は若干の苦言を呈しているが、よく考えてみると憲法観の違いにその原因があるようだ。
「石の上にも3年」とよく言われる。安倍首相が企図していたような憲法改正は阻止できた。兎にも角にも、自公“合体”政権は倒れ、新しい政権が誕生した。3年前には誰も考えられないことであった。しかし、毎日倦まず弛まず真剣に闘ってきた者には、必然のような気がする。そう、政治は人が動かすものなのだ。だから、そう思った人がまず動きだすことが必要なのだ。“初めに言葉ありき”なのだ。言葉を発することは、すなわち闘いなのである。
これから3年後、政治がどうなっているか。この3年間の推移を見ていると、確かなことは誰にも言えないのではないか。しかし、自然現象と違い、人々はその流れに参画できるのである。私の永田町徒然草もそうした営みのひとつである。1万人を超えるサイトの力を甘く見てはいけない。長い間政治をやってきた者として、私は自信をもってそう言える。原則として毎日更新することは、それなりにシンドイことである。だが、“ペンは剣よりも強し”を信じて行うしかない。長い間のご愛読に感謝し、これからも叱咤激励をお願いする次第である。
それでは、また。