『翔べ! 鳩山由紀夫』第二刷!
09年10月01日
No.1304
『翔べ! 鳩山由紀夫』は、先の総選挙で民主党や国民が勝利のために発刊した著書であった。だから総選挙に間に合わせることが至上命題であった。発刊を決断してから著書が出来上がるまで2週間以内しかなかった。本作りは昔に比べ格段と早くなったが、それでも2週間以内に書店に並べるということは至難のことであった。今回第二刷が出来上がった。写真は、『翔べ! 鳩山由紀夫』の第二刷である。
最近、本は本当に売れないようである。ましてや永田町徒然草を単行本化した政治向きの本など売れる筈がない。そんなことは『いまリベラルが問う』と『政権崩壊』の発行で嫌というほど知っている。しかし、私はどうしても『翔べ! 鳩山由紀夫』は発行せざるを得なかったのである。乗りかかった舟である。そうしなければ男が廃(すた)る(笑)。発刊を模索した頃(2009年4月ころ)、『政敵抹殺』という書名にする心算であった。原稿はほぼ出来上がっていた。ところが当時の民主党は小沢事件で意気消沈していた。
その本が発行されるころ、果たして小沢民主党代表がその職に留まっているかどうか怪しかった。小沢氏が代表職を辞任した後、『政敵抹殺』という本を出版しても“ゾッとしない”ことは明らかである。案の定、小沢代表は5月11日辞意を表明した。政権交代の戦いの前途に暗雲が立ち込めていた。民主党の内部も動揺していた。とても本の出版どころではなかった。小沢辞任で動揺する人々を叱咤激励するため、日々の永田町徒然草で檄を飛ばすので精一杯だった。
鳩山由紀夫氏が代表に選出された。私は新しい情勢を受けて再び著書の発刊を試みることにした。事態はきわめて切迫していた。だから著書は6月末までにどうしても発行する必要があった。原稿が出来上がってから発刊まで3週間しか日数はないのである。これを引き受けてくれる出版社はなかなか現れてくれなかったのである。『翔べ! 鳩山由紀夫』の発行を引き受けてくれた㈱音羽出版に、原稿を渡した時から発刊まで与えられた日数は2週間しかなかった。
書名も端的に『翔べ! 鳩山由紀夫』とした。私は目一杯『翔べ! 鳩山由紀夫』を全国の書店に並べてくれるように出版社の社長に頼んだ。当節の出版事情ではこれがなかなか難しいのである。出版社の努力でかなりの冊数が7月の初めから全国の書店に並べられた。どう見ても民主党・政権交代を応援する本だと分かってもらえる筈だと思うのだが、予想していたとおり“飛ぶ”ようには売れてくれなかった。それでも仕方ないと私は覚悟していた。書店の本棚で『翔べ! 鳩山由紀夫』が頑張ってくれれば良いと考えていたのだ。
今回、返本は意外に少なかった。しかし、増刷を決断するほどの売れ行きはなかった。7月の終わり頃から鳩山代表や民主党の支持率は上がってきたが『翔べ! 鳩山由紀夫』の荷動きは低迷していた。8月に入ると“民衆革命”の徴候が随所に現れ始めていたが、それでも本はなかなか売れてくれなかった。そんなことで本当に“民衆革命”ができるのかと私は不安になった。
『翔べ! 鳩山由紀夫』の注文が殺到したのは、8月31日からであった。出版社は即座に増刷を決断した。初版は急いで作らせたので、誤字脱字もあった。已むを得ない。増刷する際は訂正しようと思っていたので、その準備はしておいた。第二刷にあたりカバーと帯を変えたのは出版社の方である。著者が主人公に著書を送呈する写真は、総理大臣になってからでは嫌らしい。
それでは、また。
