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「背水の陣」内閣!?

07年09月26日

No.562

福田内閣の閣僚名簿が発表された。何のことはない。安倍内閣のお下がり内閣である。安倍第二次改造内閣のようなものである。国会開会中だから、変更は最小限にしたという。そもそも国会開会中なのであるから、安倍首相が辞任したことがそもそもおかしいといえばおかしかったのだ。このことを福田氏は国民にお詫びしていたが、その“おかしい”安倍首相が任命した大臣をもらい下げたのである。おかしい総理大臣のお眼鏡にかなった大臣などその人物にも問題があるのだ、という認識が福田首相にはないようである。やはり、この人は凡庸な人物である。

わたくしは冗談でね、「背水の陣」内閣と言っております。一歩でも間違えれば、自民党が政権を失う、そういう可能性がある内閣だと思っておりますので、それだけにわたくしどもは緊張した日々を送らなければならないと、そういう自覚を持っております。

asahi.comからの引用である。惚(とぼ)けたことをいうのを売りにしていた福田氏だが、冗談にもいってはならないことがある。自民党が「背水の陣」であるのは、自業自得である。多くの国民が“安心と希望”を失っている。不安定で将来に希望がもてないから、いろいろな事故や事件が起きている。それが国民生活の現状である。背水の陣なのは国民なのである。だから自民党に怨念をもっている人が増えてきた。自民党は国民から見放されようとしている。安倍首相の政権放棄はその思いを一層大きくさせた。

そういう状況にもかかわらず、私がいろいろな視点から批判してきた馬鹿らしい総裁選を行って選出した“総理大臣候補”が、総理大臣になって最初の記者会見で「背水の陣」内閣というのだから、この人物は明らかにボケている。父君の福田赳夫氏も洒落をよくいったが、その時代は洒落が許される状況だった。自民党にはまだ余裕があったのである。時代の変化を理解できないということは、歴史を学んでないからであろう。安倍首相の歴史認識もおかしかったが、福田首相の時代認識は明らかにおかしい

ちょっと話を広げると自民党もマスコミもこれを支持する一部の国民も、現実を歴史的視点をもって見る目がなくなっているようである。確かに情報は多くある。しかし、それらの情報を歴史の流れの中で位置づけ、行く先を考えるのが賢明な国民である。多くの人々に学歴もあるし、情報も多くもっている。しかし、きわめて刹那的な生き方しかできないのは、歴史というものを等閑(なおざり)にしているからであろう。歴史は生きとし生ける者の汗と涙と血で書かれた苦難の集積であり、ごく稀に成功の物語なのだ。

民主政治とは、被統治者の同意のある政治である。あなたは、福田氏の統治に同意できるか。私には、福田首相の顔をこれから毎日見なければならないことは苦痛である。こんな首相が行うことに、期待も希望ももてないからである。一日に3万円もらっても私は願い下げたい。私たちが政治に関わる最大の理由は、こんなところにあるのである。政権交代をいよいよ本気で実現しなければならなくなってきた。そう思っている国民は、今回のドタバタ劇で多くなってきたと思う。野党各党は、シッカリしてもらいたい。これからの国会は、毎日毎日が勝負なのである。

それでは、また明日。

  • 07年09月26日 06時01分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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