巧言令色は、鮮ないかな仁
08年09月25日
No.941
昨日は、一睡もせずに事務所にでた。書き上げた原稿を出版社に入れた。その他にもいろいろな仕事があったので、首相選出や内閣発足のニュース報道をみる時間はまったくなかった。事務所を退出したのは、午後9時前だった。遅い夕食をとって帰宅した。バタンキューであった。さすがに徹夜は堪える。以前は一晩くらいの徹夜は何ともなかったのだが・・・・・。
今回閣僚になった人を私は全部知っているが、深い付き合いのある人はほとんどいない。一緒にいたが、肌合いが合わない人ばかりである。私と同じように思っている自民党の議員は多いのではないか。明らかに大臣として不適格な人物もいる。早晩ボロを出すだろう。ひょっとしたら麻生氏その人が総理大臣に不適格なのではないか。きっとボロを出してしまうのではないか。
大臣の中には一見優秀そうな人がいる。しかし、私にいわせれば“巧言令色は、鮮(すく)ないかな仁 ”の典型の人物ばかりである。麻生首相その人が“巧言令色は、鮮(すく)ないかな仁 ”なのである。類は友を呼ぶ。こういう人物を大臣に“抜擢”するあたりが、麻生氏の麻生氏たる所以なのであろう。なお、巧言令色の正しい意味合いについては、永田町徒然草No.479「空疎な安倍演説」を参照されたい。
それなりに美しい女性大臣二人を侍らして記念写真の真ん中に立っている麻生首相は、ご満悦そうである。いや、満悦至極、至福の時なのであろう。だが、麻生内閣が直面している情勢はきわめて厳しい。自公“合体”政権の先行きは、きわめて深刻である。麻生首相を先頭に立てて、自公“合体”政権がその危機を乗り越えていくことなど、そもそも無理なのである。しかし、麻生首相を自らの意思で選択したのである。きって自業自得となるであろう。
この3日間の著作を通じて、自公“合体”政権が今日の事態に陥ってしまった原因がよく分かった。自公“合体”政権は基本を蔑(ないがし)ろにしたのである。蔑ろとは、侮蔑すなわち馬鹿にすることだ。基本・原理原則などというものは、特別なことをいっている訳でもないし、面白くも可笑しくもないものである。だが、基本は大切なのである。原理原則を踏み外すと、必ずおかしくなる。必ず駄目になる。
自公“合体”政権は、基本・原理原則を最初から踏み躙って誕生したのだ。そして、10年間も国政の基本を踏み躙ってきたのである。私にいわせれば、おかしくならない方が却っておかしいのだ。民主党がマニフェストでガソリン税の暫定税率の即時廃止を打ち出した。それでいいのだ。それが基本なのである。このことについては、永田町徒然草で3ヶ月間いい続けてきたことだ。無駄じゃなかったのではないか。さあ、戦いが迫ってきた。断固として戦おう!!
それでは、また。