野党の全国会議員に贈呈
08年10月07日
No.953
昨日、私は野党の全国会議員に『自公連立解体論』をお届けした。この本はまず野党の国会議員によく読んでもらいたいからである。公明党・創価学会問題とは、憲法の問題であり、それ故に政治の問題なのである。“護憲”政党あるいは“護憲”勢力と呼ばれる方々に問いたい。“護憲”とは、憲法9条だけなのか。「いかなる宗教団体も、政治上の権力を行使してはならない」という憲法20条1項は、護憲の対象でないのかと…。
著者の自嘲
昭和40年代、『創価学会を斬る』という一冊の本が創価学会を震撼させた。大衆は『創価学会を斬る』という本をベストセラーにしたのである。この本がベストセラーになることは多分ないであろう(笑)。
出版界はいまや構造不況業種といわれている。インターネットの普及がその原因として挙げられる。しかし、私はそう思っていない。WWW(俗にインターネットといわれているもの)で長年政治的論説を発信しているが、結局は文化・思想の分野における国民の力がなかなか発展・発達していないところに根本的な原因があると私は考えている。
私は文筆を業とする者ではないので、出版業界が不況であっても一向に困らないが、政治という分野からみてこうした傾向を残念に思っている。
この文章は2008年10月3日発売された『自公連立解体論』の「まえがき」の一節である。著者とは、白川勝彦である。「この本」とは、もちろん『自公連立解体論』のことである。この10年間、私は政界や思想界や宗教界の創価学会・公明党問題の対応をつぶさに見てきた。だから、『自公連立解体論』がベストセラーにならないことくらい、最初から予想もしているし覚悟もしている。私は文筆を業とする者でないので一向に困らないが、それでは日本の政治が困るのだ。現に日本の政治がおかしくなっているではないか。
「ばい菌みたい」 民公連立を否定
── 民主・石井副代表民主党の石井一副代表は5日のテレビ朝日の番組で、総選挙後に公明党と連立を組む可能性ついて、「一切ない。これ、ばい菌みたいなもんですよ。小沢(代表)と私は、強いそういう(思いだ)。公明党から4票もらったら、6票逃げていく。国民はそんなにバカじゃない」と否定した。
これに対し、公明党の太田代表は5日、千葉県松戸市での街頭演説で「公党の副代表が公党に対してこのような不見識極まる言葉を使うとはどんでもない話だ。即刻、撤回と謝罪を求めたい」と述べた。
これは2008年10月6日付の『朝日新聞』朝刊の記事である。太田代表の「即刻、撤回と謝罪を求めたい」という発言はどうでもよいがことだが、石井副代表の「小沢と私は強いそういう(思いだ)。」というくだりである。小沢氏と石井氏は確か同期当選である。田中派に所属し、新進党では公明党・創価学会の支援を受けて当選した。その石井氏が「小沢と私は強いそういう思いだ」との意味は非常に重い。
鳴り物入りで誕生した麻生内閣が、なかなか解散総選挙に踏み切れない。自民党と公明党が解散をめぐって綱引きをしている。公明党の考えることはいつも分からない。自民党が大幅に議席を減らすことがあっても、公明党はそんなに減らないと考えているのではないか。民主党の一部と裏で交渉していることも大いにあり得る。そういうときダシに使われるのが、創価学会票である。政治家はそういう誘惑に弱い。
『自公連立解体論』は、そのような誘惑から政治家を守るために緊急に出版した。
それでは、また。