具体を一般化する力
10年02月05日
No.1408
昨夜、家に帰りテレビを点けると、朝青龍引退のニュースが流れていた。実際の動きに沿ってニュースは流れていたのであろうが、私にとってはいきなりのビッグニュースだった。これと並んで、各ニュース報道番組とも“小沢幹事長 不起訴”を報じていたが、私にはそんなニュースはどうでもよかった。
今朝の報道番組も、全部が朝青龍の引退であった。それも、かなり長時間…。だが、朝青龍問題については、別に述べたい。民主党の先生方には、何故そうなのかを考えてもらいたい。小沢幹事長が起訴されようが不起訴になろうが、国民にとってはあまり重大事ではない。今回問題になった政治資金規正法違反事件について、国民の判断・心証は既に決まっているのである。法技術的な小さい事など、たいした問題ではないのだ。政治資金規正法の本旨に立ち戻れば、そんなことはどうでもよいことなのである。だから、“嫌疑不十分”の不起訴処分で、鬼の首を取ったような表情や表現は、あまり頂けない。
“民主党は、検察との闘いに勝った”などと自惚れはいけない。民主党はもう、政権政党なのである。検察や警察を含めた官僚組織を管理監督する責任があるのだ。民主党がいうところの“政治主導”は、検察に及ばないと自白しているようなものである。国民の代表として検察や警察をしっかりと管理監督して欲しい、と国民は願っていたのだ。昨年の小沢事件の時、私が指摘したのはそのことである。そのことに気が付けば、災いを転じて福にできると私は示唆してきた。しかし、民主党は結局それができなかった。“具体の問題を一般化する力”である。政治には、その能力が必要なのだ。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。