兄の死
10年03月02日
No.1421
去る2月28日(日)午後5時05分、かねてより前立腺癌で加療中の兄白川秀夫が逝去した。前日甥から容態が悪化したと知らされていたので、病院の近くの兄の自宅に泊まりこんでいた。容態の急変が伝えられたので一緒にいた姉と駆けつけたところ、1時間足らずの間に妻と子供たちにみとられて息を引き取った。享年74歳。
私は9人兄姉であるが、男兄弟は兄ひとりであった。8人の兄姉にそれぞれの情愛と思い出があるが、やはり男同士で姉たちと違った付き合いと思い出がある。7年前に癌であることが判明し、必死の闘病をしてきたが遂に力尽きた。癌であることが判ってから、私は1ヶ月に一回は見舞いに行くようにしてきた。夜を徹していろいろな話をしてきた。いつもいくら話しても話は尽きなかった。ある時、兄が
「勝彦、癌というのは残酷な病気だな!」
といった言葉が頭から離れない。
葬儀場の関係で、通夜は3月5日夜、葬儀告別式は3月6日と決められた。亡くなってから葬儀までこんなに間があるのは初めてである。葬儀は兄の家族が執り行うが、たったひとりの弟としてできる限り力になりたいと思っている。選挙を戦わなければならない私は、兄には言い尽せない世話になった。個性の強い兄だったので、時には激しく争ったこともあったが、いまは惜別と哀悼の念ばかりである。