末っ子の務め…。
10年03月05日
No.1242
去る2月28日(日曜日)に亡くなった兄の通夜が今晩、葬儀告別式が明日行われる。今日の午後から、私も近親者として、これにかかり切りになる。死亡から告別式までこんなに日数をおくのは、ひとえに式場の都合である。なんでも、火葬場の処理能力が死亡者数に追いつかないのだそうだ。こういう現象が、都市部では必ずしも珍しくないのだ。ちょっと信じられないが、厳然たる現実なのだという。
今週は火曜日から金曜日午前まで、裁判日程がかなり入っていた。通常のように葬儀の日程が入れば、その調整が大変だった。裁判日程は、会社のように忌引届を出せば済むという訳にはゆかない。相手方代理人に了承してもらい、裁判期日を延期してもらうか、知り合いの弁護士を複代理人に選任し、出席してもらう必要があるのだ。兄は、私に迷惑をかけたくなかったのかも知れない。万事において、遠慮深い兄だった。時には度を超すくらいに…。
兄は、長く住んでいた十日町市の実家を引き払い、8年前くらいから埼玉県久喜市に居を構え生活していた。子供たち3人が東京で就職・結婚したために、そうしたのだ。300年くらい続いた家を引き払い、子供や孫が住む久喜市に居を構えるというのは、ひとつの決断だった。だから兄は、孫たちが遊びに来ることをいちばんの楽しみにしていた。
今日は、長く住んでいた十日町市からも、親戚が弔問に訪れる。通夜と明日の告別式に出席するために、泊まる人もいる。今晩は、兄や白川家のことなどを話しながら過ごしたいと思っている。それが、いちばんの供養なのだろう。私にとって両親の死去も重かったが、血を分けた姉兄の別れも重い。これで私は、3人の姉兄を葬送(おく)ることになる。私は、姉たちに会うと「オレは末っ子なのだから、貴女たちを送っていくのが務めなのだ」などと、いつも冗談をいっている。いちばん上の姉は、もう87歳である。