微かな涼を楽しむ…。
11年07月03日
No.1496
ニュース報道を見ていると、暑さと節電の話ばかりだ。しかし、そんなに大騒ぎする事なのだろうか。昔から、夏は暑いのだ。私たち日本人は、この暑さの中で何千年も生き抜いてきたのだ。暑さ対策をいろいろと論ずるもの大切だが、この暑さに、体や生活スタイルを順応させるのも大切な事ではないのか。私は、どちらかというとこの順応派の方だ。だから、タクシーに乗ってもクーラーが必要でない場合は、クーラーを切ってもらう。暑さに耐えられる体にする必要があるからだ。
私が住んでいるマンションにもエアコンはあるが、ほとんど使わない。私の部屋のエアコンは、この数年は使ったことがない。家内も、あまりクーラーは好きでないようだ。マンションの窓を開けっ放しにしていると、微(かす)かだが涼しい空気がときどき流れる。この涼しさを楽しむのも、なかなか良いものである。暑くて耐えがたい時は、シャワーを浴びる。特に冷やしている訳ではないが、5分も浴びられないものだ。
寝る時に身に着けるのは、ステテコだけである。腹が冷えてはいけないので、バスタオルだけ腹の上に置くが、寝相が悪いので、目が覚めるとそんなものはどこかにいっている(笑)。大きな団扇(うちは)で扇ぎながらテレビをみていると、自然と眠りに落ちる。これならば、冷やし過ぎて風邪をひくこともない。こういうスタイルは、今年だけでない。この数年間、私はこのように夏を過ごしてきた。
家の中に、使っていなかった卓上で水を流す道具(何というのか私は知らない)があったので、一昨日事務所にもっていった。私の部屋に置くことにした。水がモーターで流れるだけの装置なので、涼しくなる筈がない。しかし、水音が心を和ませてくれる。事務所の私の執務室の窓の前に街路樹があるため、時々は、風という程ではない、微かに涼しい空気が流れる。あまりに暑い時は、スタッフが仕事をしている部屋に行って、暫しの涼をとる。そこはエアコンがあるからだ。
節電競争や省エネ比べが喧しい。大切なことだが、もっと考えなければならないことは別にあるのではないか。わが国の政治、わが国の経済、現在のライフスタイル等々である。それは、価値観や文化そのものを問い直すことになるのかもしれない。戦後から66年過ぎたのであるから、それは、いま必要なのかもしれない。そういうことならば、私もいささかの意見がある。亀の甲より年の功だ。そして、そういうことを論ずるのは、意外に楽しいことなのだ。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。