このダランとした世相
11年09月26日
No.1513
大相撲9月場所(秋場所)が終わった。ようやく、大相撲が“そこにある”ようになった。それでいいのだ。国技だからといって、特に盛り上がることも、あまり生真面目になる必要もない。大相撲が好きな人間がそれなりに楽しめれば、それで良いのだ。今場所の大相撲は、それなりに楽しめた。日馬富士は横綱なれなかったが、琴奨菊が大関に昇進したし、稀勢の里も、12勝を挙げた。
場所が始まる前に、白鵬が日馬富士の横綱昇進について訊かれて、「なるものはなるし、なれないものはならない」と答えていた。そう、横綱とはそういうものだろう。横綱は、相撲の世界でいうと“神様”。なりたいからといって、神様にはなれない。愚直に、勝利を積み重ねるしかないのだ。それは、精進の賜(たまもの)でしかない。
結局は、白鵬が13勝2敗で優勝した。それで良いのだ。白鵬も苦弄して20回目の優勝を果たし、“大横綱”の仲間入りをした。今後の一層の精進を願う。
昨日は三連休の最後の日で、高速道路はかなり混雑したようである。お盆にラッシュがあり、彼岸もまたかという感がしないでもない。世の中に、もっと緊張感があっても良いように思うのだが…。世界の為替相場と株式市場は、不気味な動きを見せている。世界同時不況の予感さえする。わが国が、それと無関係でいられる筈がない。日本経済は、根本において危機にあるのだ。その危機感を、国民全体がもたなければダメである。
それにしては、国全体がダランとしている。政治家の言葉を聴いていると、その危機感がないことが如実に分かる。別に、危機を煽れと言っているのではない。危機を危機として捉え、それに必死に取り組んでいるならば、その気迫なり、真剣さが伝わってくるものである。ところが、政治家の言葉には、そういうものがいっさい感じられないのだ。その証拠に最近、政治に関するドキッとするニュース・報道がなくなった。誰も、本気で取り組んでいないからだろう。嗚呼…。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。