視聴率が稼げない総裁選
07年09月22日
No.558
今日からまた3連休である。私はどうしても出席をしなければならない会合があるので、この連休も東京にいなければならない。最近は東京の中で自然を楽しむ術を少し心得たので、散歩やブラブラ歩きを中心にして過ごすつもりである。読もうと思っていた本がだいぶ溜まっているので、こちらの方も片付けなければならない。いろいろな休みがあると思うが、実りある連休となることをお祈りする。
それにしても報道はあの馬鹿らしい自民党総裁選を伝えるであろう。家でテレビを見ながら連休をすごす人は、これに付き合わざるを得なくなる。ああ、嫌なことである。私はこの間、この馬鹿らしい総裁選を真面目に批判してきたが、私のいうことは間違っていなかったようである。自民党はこの総裁選を利用して新しい総裁と自民党の宣伝をしたかったことは明らかであるが、必ずしもその効果を上げなかったようである。総裁選をワイドショーなどで流すと視聴率が落ちたというのである。こんなことは聞いたことがない。本来、日本人は選挙好きなのである。自民党も落ちたものである。
“原理原則”からいえば、選挙期間はその選挙の当事者に必要な日数を確保するのが通例である。選挙の当事者とは、候補者と有権者である。今回の総裁選の有権者は、自民党の国会議員と各都道府県3名の代表者である。都道府県の代表といっても都道府県連の役員である。このような有権者に候補者の政見を伝え、その判断に十全を期すために8日間も大騒ぎをする選挙活動を行う必要があるのだろうか。そんなに長い期間は明らかに不要である。こんなことは国民も分かっているのである。しかも結果は決まっている。馬鹿らしい総裁選を自民党がやっている意図も国民に見抜かれているのである。だから、視聴率が上がらないのである。
安倍首相が無責任に政権を投げ出したことに国民は呆れているが、自民党の宣伝効果を狙った馬鹿らしい総裁選を、大切な国会開会中に無神経にやっている自民党にも国民は呆れている。こういうことを通じて“人心”は自民党から離れていくのである。政党も政治家も国民を舐めてはならない。これは自民党だけではない。野党にもいえることである。政権交代を口にする野党は、政権政党の力があるかどうかという目でみられている。十年一日のごとく野党気分ではいけないのである。他山の石としなければならない。明日、この馬鹿らしい総裁選は終る。
それでは、また明日。