みないシンドローム!?
08年06月27日
No.852
昨日から今日にかけてニュース報道をずっとみてきた。だが、どうも焦点が絞れず、これまで書きあぐんできた。いまようやく気が付いた。テロ支援国家の指定解除、拉致問題への影響、同時に発覚した食品偽装事件などに共通していることは“嘘”と“言い訳”ということだ。
昨日の“法の庭”徒然草No.6「権利とは事実関係」で、私は次のように書いた。
「政治事務所に比べれば、比較的ゆったりとしている。それは事実を聴きだす必要があるからだ。どういう事実があるかによって、依頼者にどのような権利が発生するかが決まる。権利の有無は、事実関係によって決まる。」<中略>「すべては事実関係によって決まるのである。法律の紛争解決にいちばん大切なことは、事実なのである。弁護士が冷静なのは、事実を把握することを生業としているからだ。」
最近の政治報道や事件報道は、事実を正確におさえていないのだ。そもそも報道される事柄に関係する政治家の発言そのものが、事実を正しくおさえていないのだろう。従ってそれをいくら報道みても、事柄の核心に迫ることができないのだ。事件報道だって同じだと思う。事件報道の基本である“5w1h”を詰めていない。“5w1h”をキチンとおさえてこそ、事件の真相をはじめて追及できる筈なのだが・・・。それを疎かにしては、事件報道の意味がない。私が永田町徒然草で何度か指摘した江東区の“マンション女性行方不明事件”を、なぜかマスコミはほとんど報道していない。秋葉原通り魔殺人事件の報道を隠れ蓑にしているようだ。
私は政治の動きを中心に世の中をみてきた。政治の世界で最大の出鱈目は、自公“合体”政権である。この連立政権を最初は誰もがおかしいと思ってきた。少なくともそう感じてきた。しかし、いまでは誰もそういうことを言わなくなった。いや、そういうことを言うといろいろな圧力があるからだ。不利益を被るからである。だから政治のこの矛盾した事実を見ようとしなくなったのだ。在る物をことさらに目を背けていると、現に在る物でも見えなくなる。このようなシンドロームがわが国を襲っているのではないか。今日はこのことを指摘だけしておく。
それでは、また。