政治家の劣化!?
08年10月25日
No.971
東京は今日からまた秋晴れが続いてくれるという。ありがたいことである。「政治とは、爽やかな秋晴れのような社会をつくることだ」と私は思っている。これは単なるキャッチフレーズとして言っているのではない。自由主義社会の政治の本質はそういうものだし、政治などその程度のことしかできないのだという信念からである。
「政治が何でもできるようなことを政治家は言ってはならない。しかし、政治ができること、政治がやらなければならないことを政治家は死にもの狂いでやらなければならない」。大平正芳総理はよくいっていた言である。私は至ってチャランポランな人間だが、こと政治についてはきわめて生真面目である。大平総理からそのような薫陶を受けたからである。
昨日あたりから大手の書店には『政権崩壊』が並び始めた。平積みしてくれている書店も結構あるらしい。『政権崩壊』はこの1年半の自公“合体”政権の悪行(あくぎょう)の数々を現在進行形で具体的に批判したものである。これだけの悪行をやってのけたのであるから罰(ばち)が当たるのは当然である。因果応報というやつだ。昨今は変わった事件があまりにも多すぎる。政治の世界も同じだ。『政権崩壊』を読んでいただければ、多くの人々はその認識を新たにしてくれる筈である。
すでに発売されている『自公連立解体論』は、今回の総選挙で野党が勝利するために私がプレゼンス(展開)した武器である。だから、『自公連立解体論』は自民党議員には配らなかった。これを使ってどう玉を打つかはそれぞれの陣営が決めることだ。私はそう突き放している。この本が売れようが売れまいが私は一向に困らないのだ。
今回の『政権崩壊』は親しかった自民党議員にも贈った。もちろん私の想いを理解できると考えられる議員だけに絞ったが…。野党の議員にも贈ったが、今回は絞らせてもらった。賢明な読者はその理由が分かってもらえると思うが…。私に限らず民主党を中心とする野党に頑張ってもらいたいと考えている人々は同じような想いを持っているのではないか。もっと謙虚になってもらいたい。
私にいわせれば、与野党の政治家ともこの期に及んでも政治的感度があまり研ぎ澄されていないようだ。政治家も劣化しているのである。だが諦めるのはまだ早い。国会がダメなら国会の外から火を点ければよいのだ。信念のない政治家には世論を洞察する力がない。ポピリストは世論を深読みする力はないが、世論の動きには弱い(笑)。この土日は全国的に天気が好いようである。あっちこっちの書店に行って火を点けてもらいたい。意外に国会の動きが変わってくるぞ。
それでは、また。