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ごごばん! デイリースペシャル 〜法律クリニック〜 2011年5月31日 火曜日 (第17回)
テーマ 「弁護士費用について」
話者名 | 話の内容 |
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上柳 | ごごばん!リスナーのみなさん。法律の問題についてお話を伺いましょう。「ごごばん!法律クリニック」。スタジオにはお馴染み、白川勝彦法律事務所・白川勝彦弁護士です。宜しくお願い致します。 |
白川 | 宜しくお願い致します。 |
堀・ 増山 | 宜しくお願い致します。 |
話者名 | 話の内容 |
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上柳 | それでは早速今日の相談内容でありますね。今日は神奈川県の相模原市にお住まいの男性からのこんなメールです。 |
増山 | 私には消費者金融やクレジットカードの借り入れで、600万円ほどの借金があります。もうどうにも出来ないところまで来てしまったので、自己破産などの債務整理を考えているのですが、お願いをする弁護士費用もありません。こういう場合、資金を補助してくれる制度などはないのでしょうか?放っておくと利息で借金が増えていくので、今の間になんとかしたいと思っているんですが。 |
上柳 | これちょっと、大変な状況でありまして。頼みたいけど弁護士費用がないって言う方もいらっしゃるとおもうんですけど、これは白川さん、どうなんですかね? |
白川 | そうですね。いつもの質問と違うので ─ ただし、一番大事なことなんでね。別に法律上の問題はないけども、やはりお金の事って、たかがお金なんだけどされどお金で、この問題解決しないとね。それで、大枠の話は後でしたいと思うんですが、とりあえず、この方の質問にまず答えておきましょう。「自己破産などの債務整理を考えているのですが、お願いする弁護士費用もありません。そのような場合は資金を補助してくれる制度はあるんでしょうか? 」 これは、あります。 |
上柳 | あるんですか!? |
白川 | あります、もちろん。だいたい、自己破産というのは通常、どのくらい弁護士費用としてかかると思いますか? 破産をする事を想定して…大雑把でいいですよ。 |
堀 | 債務整理は、弁護士さんにしかできないんですか? |
白川 | 破産の申し立ては、もちろん本人でもできます。知識が無いと、弁護士に頼むってことが多いと思いますが。どのくらい、弁護士費用としてかかると思いますか? |
堀 | 一件だいたい、2時間で5万円とかいいません? |
白川 | それは、相談とかって話じゃないですか? この人が600万の破産をするのに、どのくらいかかるかと? |
堀 | かなりかかるかも。 |
上柳 | かかるんじゃないですか。2ケタくらいは、いくんじゃないですか? |
白川 | 2ケタってのは? |
上柳 | 10何万…。 |
白川 | 数十万はかかりますね。だいたい、色々なインターネットサイトなんか見ますと、25万から45万くらいかかる法律事務所が多いんじゃないですか? |
上柳 | なかなかの額ですね、これまた。 |
白川 | だけど、600万の借金をとにかくチャラにしてもらいたいのだからですね。 |
堀 | ということは、金額によって変わってくるってことですか? |
白川 | 基本的には、あまり変わらないです。中には、14万でやりますよって法律事務所もありますよ。 |
上柳 | 価格競争があるんですか!? |
白川 | ただ、破産というのはかなり大事なことだから。弁護士事務所の費用だって、安かろう、悪かろうっていうこともありますから。例えばちなみに、うちの事務所なんかは高いです。私は、破産って言うのはその人にとって大事なことだから、色んな意味で手間暇かけています。それから、メンテナンスのフォローだって、大事なことでしょ。 前にも話したかな? 自己破産の一番のデメリットは、その破産を申し立てた人自身が下手すると壊れちゃうことが、僕は、一番怖いと思っているんです。それから、もうひとつ。なかなか良い事を言っていると思うのですが、「放っておくと利息で借金が増えるから、今のうちに整理しておきたい」と。破産でもいいので、しっかりと整理をしたい ─ これは賢明なんですよね。いつも、何度も話す通りですね、無い人って強いんですよ。何も無かったら。もう債権者は打つ手が無いんですよね。 しかし、この人もそうだと思うんですけど、給料があったら、それはひとつの財産ですから。何も無くなっても、毎月毎月20万でも入ってきたら、それは大きな財産ですから。そのような場合、財産に対して、債権者は給料差し押さえされますから、その給料差し押さえする元の借金がどんどん増えていったら、困るじゃないですか。 もう、この人の場合きっと遅れていると思うんで。遅延損害金というのは、額にもよりますけども、高いんですよ。21〜26%くらい付いてきますから。 |
上柳 | えぇ! 返済が遅れると、そんなに取られるんですか!? |
白川 | 判決を取っちゃったら。給料差し押さえするって事は、判決を取るということですからね。 判決取ったらそれは長い間時効にかかりませんから。だからやっぱりどうにもならないんだと。しょうがないんだと言ってても、放っておくのは決して良くないんですね。 それから今、子供さんが少ないでしょ。親御さんが、財産を持ったまま相続するケースもありますよね。そうしたら債権者はその相続した財産から頂こうっていうつもりで、結構待ってますから。だからやっぱり、とても払えないけども、これだけは区切りつけておこうというのは、大事な事です。 「どうにもならんから、いいや!」と、普通の人は債権者からの請求を免れたいということで破産を考えるんだけど、実はそうじゃないんですね。借金がどんどん増えていって、しかも相続財産があって、そこからも取られてしまう。 あるいは、給料差し押さえでどんどん増えていったら困るから、一度、ここは借金を無しにしてもらおうというのが、破産手続きなんですね。 ですから、普通の事務所でもさっき言った通り、個人差はありますけども、弁護士だって自由業というぐらいですから、報酬も事務所によっては違うんですよね。 だけども、「一括で払え!」なんて、みんな言いませんから。破産しなきゃならないような人の場合は。分割にも応じてくれますし。それでも、普通の事件でやる場合はちょっと高いですから「法テラス」というところに行けば、まず費用は安くやってもらえます。 |
上柳 | 「法テラス」? |
白川 | 「法テラス」─ 正式には、「日本司法支援センター」ですね。通称は「法テラス」でいいでしょう。全国、どこにでもありますから。かつですね、費用自体も安くしてくれますし。それから、費用なども、分割でやってくれるし。生活保護の受給者の場合、実際は払わなくても、免除してもらえる場合もありますから。 ですから、お金のことなど心配しないで、どうぞ弁護士さんなりに行けばいいと思います。 それで、さっき話をした大枠の話をしたいと思います。よく昔から、医者と弁護士というのは例えられますよね。どっちも必要だけども、お金が高いと。昔の時代劇だとか ─ 時代劇だけじゃなくても、明治だとか大正の頃は、親の医療費が払えなくて身売りしたって話もあるじゃないですか。現実には、そういうことがあったもんですから。 今は、医療費に関しては、保険制度っていうのが出来まして。保険制度も、医療費そのものは結構高いんですよ。ただし、1割が最近は全部3割になっちゃうんだけど、3割払えばいいということになって、医療費自身が払えないってことはないと思うんですよね。ただ、現実には先進医療なんていうと高いですよね。ところが、弁護士の方はそこまで多くの人がなる職業じゃないから、保険制度は今でもまだありません。ただしですね、昔から、弁護士費用が無い人のために立て替えるって制度はあったんです。「法律扶助制度」というのが、それです。お金が無いために…弁護士費用が都合できないから、せっかく取れるものまで取れないって人が居たじゃないですか。そういう人のために、立て替えてくれる制度があったんです。それを「法律扶助制度」って言いまして、その原資は国が税金で出してたんですね。 それが大幅に変えられたのが、平成16年。総合法律支援法っていうのが出来たんです。聞いたことないですか? このような法律などが出来て、色んな面で、こういう弁護士費用のサポートをしようという制度が出来ました。そういう業務を実際やっているのが、日本司法支援センターで、通称「法テラス」と言います。ここで出てくるんです。 色んな事をやるようになりまして、どうかひとつそういうことで、保険制度はできてませんけども、お金の点で、せっかく受けられる利益を受けられないことがないようにしようとなってますから。どうぞ、そういうことを含めて。弁護士さんが、みんな教えてくれますから。 |
上柳 | なるほど。放ったらかしにしない。逃げたりしない。救う手当はどっかにある、ということですか。 |
白川 | だから、あんまりお金の事は考えないで、まず相談してみるってことが一番大事だと思います。 |
上柳 | 今日も大事な話でございました。白川弁護士でした。どうもありがとうございました。 |
白川 | どうもありがとうございました。 |
堀・増山 | ありがとうございました。 |
上柳昌彦氏・ 増山さやか氏 = ニッポン放送アナウンサー / 堀ちえみ氏 = タレント曜日パートナー (文中敬称略) | 第16回 | TOP[t] | 第18回