野党は、不信任案を直ちに提出せよ!
今朝、フジテレビの『報道2001』をみました。連立与党の3幹事長が出ていました。自公保連立の評判が悪いのは、森首相だけが原因ではなくて、こうした顔ぶれもあるという気がしました。それに、何でこの時期に、与党3党の幹事長だけが雁首をそろえて出演し、そこに野党の幹事長がいないのでしょうか。この3人は、野党と同席することを極端に嫌がるのだそうです。今回の番組だって、フジテレビはきっと、与党と野党の幹事長同士のディベートを企画したのだと思いますが、野党と一緒なら出ないといったために、テレビ局としては、与党3党の幹事長だけの番組になったのだと思います。
 人の顔のことはいいたくありませんが、こういうことをみても分るとおり、この3人は顔も暗ければ心も陰湿です。しかし、政治家にとって明るいということは、非常に大事なことなのです。自由主義社会の政治にとっていちばん大切なことものは、政権に対する支持・信頼だと、いつもいってきました。古い言葉ですが「信なくば立たず」ということは、自由主義社会の政治にこそ、実はいちばん求められることなのです。社会主義社会や全体主義国家の政治は、その本質が力で押さえつける政治ですから、政権に対する信頼などどうでもいいことであり、現にあまり重視しませんでした。
今日の3人の発言を聞いていると、森首相には基本的に失政はないということで、一致して発言していました。これが第一の大事な点です。番組の冒頭、この番組の世論調査では、森内閣の支持率が8%と紹介されたそうですが、このことこそ政治に対する信頼を失わせたという意味で、森首相の最大の失政だという認識がないのです。国民が信頼していない政権が、いくら金をばら撒こうが、大きな声をだして旗を振ろうが、国民は喜びもしなければ士気もあがないことです。これでどうして景気を回復させたり、改革を進めることができるのでしょうか。政治の根本がまったく分っていない、下衆な政治家です。
次に指摘しておきたいのは、「とにかく予算の年度内成立だ!予算の年度内成立だ!」とバカの一つ覚えのようにくり返していたことです。社会主義国の独裁者が、お前たちが生活していけるのはこの国家があるからなんだといって、どんなことがあっても黙らせるのと同じような体質です。私は「自公保連立政権は、全体主義的な政権である」と最近つくづく思っていますが、これを裏付ける発言でもあります。人はパンのみによって生きるにあらず。それよりも大切なものがあるということが、全然分っていないのです。予算が通らなければ、国民が死んでしまうとでも云わんばかりの発言は、前近代的な感覚です。予算なんて、与野党が本気で成立させる気になれば、10日間もあれば通すことができるのです。
さて、第三の注目すべき発言は、いま野党から森内閣不信任案がでれば、与党3党は結束して断固否決するだけだといっていたことです。これに対して自民党にも、公明党にも、保守党にも異論を唱えるものは一人もいないと、自信をもって発言していました。こういうのを「こけおどし」というんです。だったら、本当にそのようになるのかどうか、やってみるべきだと思います。絶対に、そんなことはありません。公明党や自民党の若手議員などは、悲鳴をあげますから。だから、私は「野党は不信任案で一気に攻めろ!」といっているのです。どうも野党の動きがおかしいと思います。みんなで注視しなくてはなりません。
今日の3人の発言を聞いていれば、予算と引き換えに森首相を変えることを考えていることは明々白々です。それは、野党の追及が厳しいからではなく、森首相ではこの夏の参議院選挙が戦えないと思っているからです。自分たちの都合なのです。そんな森首相の首を予算の成立と引き換えに取った(?)ところで、野党はよくやったなど誰も思いません。野党が参議院選挙で戦わなければならない相手は、森首相ではないのです。いくら森首相に参議院選挙まで頑張ってもらいたいと願っても、与党が変える気なんですから、そんなことはあり得ないのです。新しい首相とどう戦ったらいいかということは、別にのべます。ただ、そのためにも不信任案をいま出すことが絶対に必要だ、とだけいっておきます。
10:10 東京の寓居にて

|